考えすぎだよ」と言われても、不安や心配が止まらない。反芻思考とは?

止めたいのに止まらない。
それはあなたのせいではありません。
「頭のループ」の正体を、脳の仕組みから解説します。

目次

反芻思考とは

反芻思考とは、
同じ出来事や感情を何度も何度も
頭の中で繰り返し考えてしまうこと。

「反芻」とは、
牛などが一度飲み込んだ食べ物を
再び口に戻して噛み直すことからきています。

それと同じように、
一度経験した出来事や感情を、
何度も何度も頭の中で繰り返してしまう状態
のことを言います。

厄介なのは、
反芻思考は自分の意志とは関係なく起こる
ということです。


こんな経験、ありませんか?

職場で上司に少しきつい言い方をされた。

その場は何とかやり過ごしたけれど、
帰り道でもずっと頭に残っている。

家に帰っても
「なんであんな言い方をされたんだろう」
「私が何か悪かったのかな」

と頭から離れない。

お風呂に入っても、
夕ご飯を食べていても、
気づくとまたそのことを考えている。

寝る前に「もう考えるのやめよう」と思っても、
考えてしまい眠れなくなり、
翌朝目が覚めたら、また考えていることに気づく。

「考えたくないのに、なんでこんなに考えてしまうんだろう…」

そしてそのうち、こんな気持ちが出てきます。

「こんなことでいつまでもクヨクヨしている私はダメだ」
「ネガティブなことばかり考えてしまう私がおかしいんだ」
「もっとメンタルが強ければ、こんなことで悩まないのに」

出来事そのものより、
そこから抜け出せない自分を責め始める。

これが反芻思考の二重の苦しさです。


反芻思考が起こる理由は

反芻思考は、脳の反応と深く結びついています。

脳は過去に傷ついた体験を
「重要な記憶」として保存し、
似た状況に出会うたびに


「また同じことが起きるかもしれない」

と警戒します。

この警戒反応が引き金となって、
その出来事が何度も何度も…
頭の中に引き出されてしまうのです。

つまり反芻思考は、
あなたの性格でも、
メンタルが弱いからでもありません。

脳が自動的に行っている、
防衛反応の一部なのです。

脳の反応について、詳しく読む →


反芻思考が続くと、こんな問題が起こります。

反芻思考は、
気づかないうちに日常のあちこちに
影響を与えていきます。

① 眠れなくなる

寝る前に「もう考えるのやめよう」と思っても、布団の中でぐるぐると考え続けてしまう。睡眠の質が下がり、翌日の疲れが抜けなくなります。

② 人と関わると疲れやすくなる

「あの人の言葉はどういう意味だったんだろう」「嫌われていないかな」と、人と関わるたびに頭の中で考え続けてしまう。だから人と会った後にどっと疲れてしまうのです。

③ 「考えすぎだよ」と言われても、止められないことで「私が悪い」と思わされる

周りから「考えすぎだよ」と言われて、止めようと思っても止めることができない。これは意志が弱いのではなく、脳が自動的に動いているからです。

④ 自分責め・反省会が止まらない

「あのとき、ああすれば良かった」「なんであんなこと言ったんだろう」という反省会が、何度も繰り返されます。反省しているのに、同じことをまた繰り返してしまうのもこのためです。

⑤ 物事を悪いようにしか考えられなくなる

頭の中がネガティブな思考でいっぱいになっていくと、物事のいい面より悪い面ばかりが目についてしまいます。「どうせうまくいかない」という考えが浮かびやすくなります。

⑥ 行動できなくなる

「やればいいのはわかってる」のに、失敗したらどうしようという不安が先に立ってしまい、一歩が踏み出せなくなります。

⑦ 気づけば「私なんて」「どうせ」が口癖になる

これらが無意識に繰り返されていくうちに、自己肯定感や自信がじわじわと削られていきます。「私なんて」「どうせ」「私が悪い」という言葉が、自然と出てくるようになってしまうのです。


でも、これはあなたのせいではありません

反芻思考は、
あなたが望んで起こしているわけではありません。

脳が自動的に行っている反応であり、
あなたの意志や性格の問題ではないのです。

大切なのは、この反応に気づいて、
脳を落ち着かせる方法を知ること。

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